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民宿「しゃくなげ」,「しゃくなげキャンプ場」は、一ノ瀬高原の二ノ瀬地区にある。
田辺かをるさんというおばちゃんが一人で切り盛りしていて、訪れるとやさしく出迎えてくれる。
民宿の前には、大きな花壇があって、四季折々の花が咲誇っている。
花壇の横には畑があって、自家製手打ちそばのための蕎麦が植えられている。
おばちゃんにお蕎麦を頼んで入山する。ひとしきり歩き回って山をおりると、季節の山野草の天ぷらと、和え物や煮物がテーブルに並ぶ。
春はうど、いたどり、たらのめ、ふきのとうなどの名のある山菜から、しゃくなげやつつじの花のてんぷらがテーブルに並ぶ。
夏は畑の夏野菜と、ギボシ、つりがねにんじんなど、山道で見かけるおなじみの山野草が中心の料理。
秋はきのこ。一之瀬界隈はきのこの産地としても有名だ。くりたけ、猪口、ますたけ...そして、運がよければ"まいたけ"や"マツタケ"にも出会えるのだ。
味も格別。わざわざ、お蕎麦と季節の料理を食べに立ち寄るリピーターも多い。
田舎料理などと謙遜してほしくない。とびきりの素材と、その持ち味を知り尽くした料理なのだから。
一ノ瀬高原は、公共の交通機関がまったく無い村だ。
バスさえも無い。マイカーで行くか、塩山からタクシーに乗るか、そんなところだ。
村にはお店が一軒もない。コンビニはおろか、自動販売機すら無い。携帯電話はほとんど通じない上に、公衆電話は民宿やキャンプ場にしかない。
その代わり、手付かずの自然がふんだんにある。
鳥の鳴き声と川のせせらぎで目を覚ます朝。昼間は名も知らぬ蝶が舞い、鹿の鳴き声を聴きながらの夕食。
山に入ればカモシカがいる。熊もいる。キツネだって、たぬきだって、野ウサギだっている。川に降りれば山女や岩魚がいる。そんな集落に、いったい他に何が必要だというのだろう?
奥多摩までドライブしたなら、ほんの少し足を伸ばしてみてはどうだろうか?おいらん淵の先を右に曲がるだけで、時間の流れが変わったことに気づくだろう。
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